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ヒロシマ・ナガサキ (コレクション 戦争×文学)

  1. 2012/03/25(日) 23:39:04|
  2. ★★★★|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:2
以前読んだ「アジア太平洋戦争」と同じ、「戦争×文学」のシリーズの一冊です。
本書には、2発の原爆投下の瞬間とその後の影響、そして被爆二世、三世の苦しみ、さらにはビキニ環礁での水爆実験による被爆の問題について取り扱った中短篇が収められています。
原水爆については、日本では戦争の文脈の中で最も語られることの多い話題なのでしょう。
アメリカという一国家が、国家対国家の争いの中で落としたものなので、政治と関連付けられるのは当然ではあるのですが、個人的にはイデオロギー的に利用されすぎた題材でもあるように思います。
実際、本巻でも井上ひさし、井上光晴、大江健三郎、小田実などの共産党系の主だった作家がオールスターで登場しています。
弱者へのエンパワーメントという本来の左翼的思想と、マルクス主義をゆがめて解釈したソ連共産党的思想がごっちゃになって主張されるという混乱の中で、原水爆も妙な扱われ方をしたように感じたりもしています。

「アジア太平洋戦争」では個々の戦闘における凄惨な場面も描かれていましたが、それよりも長期にわたり人の心を腐敗される過酷な日常に重きが置かれていました。
一方、「ヒロシマ・ナガサキ」で扱われる原爆は、より短期間のうちに生活を崩壊させました。
そのためなのかどうかわかりませんが、小説というよりも生の体験をそのままつづった回想といった印象をうける作品が多く見受けられます。
そんな中で、非現実感を漂わせた被爆地で出会った男女を描いた「残存者」や、被爆後に生地である朝鮮半島に娘とともに帰国した母の苦悩を題材とした「暗やみの夕顔」は、フィクションとしての面白さも兼ね合わせていたように思います。
というより、かつてのプロパガンダ小説でもそうなのですが、事実を事実としてだけ書いたものは、よほどうまく作らないと読んでいてもしんどいだけになってしまうような気もしますが…。

本巻は本巻で面白いのですが、私自身の感想をいうと「アジア太平洋戦争」よりも読んでいて疲れました。
小説に学びを求める人ならいいのかもしれませんが、どちらかというと娯楽を求めている私にはちょっと向いていない一冊だったかもしれません。
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コメント

ふーむ結構しんどそうですね…
このシリーズ、やっぱり戦争を扱ってるだけあって、イデオロギーとかそーいうものを無視できない感じです。「日清日露の戦争」も、なんとなくあとがきにそのような感じが…
中古で「9.11変容する戦争」をめっけたので今度読んでみますねー。
  1. 2012/03/26(月) 21:04:20 |
  2. URL |
  3. ぎんこ #-
  4. [ 編集]

お返事遅れました。

めったにコメントなんかいただかないために、気づくのに遅れました。
失礼いたしました。

私自身、熱意を持って主張されると余計にそれを疑わしく感じてしまう気質なので、よけいにイデオロギー臭を感じてしまいました。
「日清日露の戦争」、次読もうと思っていたのですが…。
一度、あとがきを立ち読みしてから考えてみようと思います。
  1. 2012/03/29(木) 21:00:36 |
  2. URL |
  3. mietzsche #-
  4. [ 編集]

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