ジュンク堂で発見して衝動買い。
「
現代中央アジア」を読んだときにも思ったのですが、興味を持つ日本人が非常に少ないためか、旧CIS諸国については記述がある本というのはほとんど見た事がありません。
また、CIS諸国ほどではないですが、カンボジア紛争についても満足な記述のある本というのもあまりありません。
こちらは評価が固まるにはまだ時間が足らないのでしょうし、速報的な文章が出回るには時代遅れなために、現段階では新本として本が出回るには中途半端な時期なのでしょう。
本書の前書を読むと、最初に「秋野豊」氏の名前が現れます。
10年ほど前にタジキスタンに外務省から派遣され、現地にて何者かに射殺された人物です。
私は、秋野氏については名前を聞くと思い出す程度だったのですが、本書を読むと、彼の残した影響の大きさがよくわかります。
海外にて利害の対立する当事者同士の折り合いをつけ、うまく紛争を解決するという操作については、日本人としてはパイオニア的存在なのでしょうか。
本書では、ユーラシア各所の紛争を、各事例について個別にわかりやすい文章で解説がなされています。
先述の旧CIS諸国やカンボジアについても述べられており、あまり単体で出版された本では述べられてこなかった内容も多く掲載されています。
(英語文献や、日本語でも専門雑誌などでは、すでにかなり文献が出回っているのでしょうが。)
当事者間のそれぞれの事情について、中立的な文章で述べられており、私のように全く前提知識のない人間でも十分理解できます。
あとがきを見る限り、大学の学部生か高校生を想定した本のようですね。
外交に興味のある方にはお奨めです。